コロナ禍を超えても、戻らない売上
「コロナ禍は乗り越えた。でも、売上は戻らない。」
美容物販業界の経営者から、こんな言葉を耳にすることが増えました。
以前はイベントや対面での接客が売上を引っ張ってくれていたけれど、今はそれが戻ってこない。
広告を出しても、SNSでキャンペーンを打っても、反応はイマイチ。
リピーターも以前より少なくなった気がする。
商品の質には自信がある。
レビューも悪くない。
「なのに、なぜ?」という問いに対して、明確な答えを持てずに、施策だけが空回りしていく。
このような焦りを感じている経営者も少なくありません。

それもそのはずで、変わったのは「商品」ではなく「市場の構造」だからです。
そして多くの企業が、その変化に対して“対応の仕方”が追いついていないのです。
「売れる感覚」が通じなくなった時代
美容物販業界が直面している課題は、一言で言うと「これまでの売り方が通用しなくなってきていること」です。

1. 消費者行動の変化 ~「買いたい」から「本当に必要?」へ
かつては、「美容アイテムは自分へのご褒美」でした。
多少値が張っても、“有名人が使っているから” “SNSで話題になっているから” といった理由で、商品は売れていた時代がありました。
しかし今は、消費の基準が大きく変わっています。
「今月は生活費が厳しいから、サプリは1袋だけにしよう」
「化粧水と乳液は、ドラッグストアの大容量タイプで十分」
物価高や節約志向の高まりにより、「とりあえず買ってみる」ではなく、
“最低限しか買わない”という選択が日常になりました。
“なんとなくのセット買い”や、“お得だからとりあえず試す”といった消費行動は減少傾向にあります。
いま、消費者は「自分軸の節約」を始めています。
つまり、感情よりも論理で買う人が増えているということです。
このような変化の中で問われているのは、単なる商品力ではありません。
「この商品は、今の私にとって必要か?」を、きちんと伝えられているか。
それが、選ばれるかどうかの分かれ目になっています。
これまでのように、センスや感覚に頼った営業や接客では通用しません。
今、求められているのは、“理由を添えておすすめできる仕組み”なのです。
2. EC化の足踏み~「体験したい」と「便利に買いたい」のあいだで
ECの強化が求められる一方で、美容物販業界ではリアルな商品体験へのニーズが根強く残っています。
「実際に使ってみないと分からない」「肌に合うかどうかを確認したい」といった理由から、
ECだけでは決断できない顧客層が一定数存在します。
さらに、「前に定期購入で解約できず、嫌な思いをしたことがある」といった過去のトラブルによって、“ECアレルギー”を抱える人たちも少なくありません。
とはいえ、店頭だけに依存したビジネスには限界があります。
- 営業スタッフの人手不足
- 店舗運営コストの高騰
- 展示会や卸先サロンの範囲内では、新規顧客の獲得に広がりがない
今、美容物販の経営者が直面しているのは、
「対面の温かさ」と「オンラインの効率性」を、どう両立させるか?という難題です。
このジレンマを超えるためには、単にECを導入するのではなく、
“信頼感のある購入体験”を、オンラインでどう再現するか――
その仕組みづくりがカギとなります。
3. 廃棄と在庫のロス~「売れるはず」が、利益を削っていく
美容物販業界の特徴として、使用期限のある商品が多く、流行のサイクルも早いという点が挙げられます。
だからこそ、在庫管理や仕入れには、より繊細かつ高度な判断が求められるのが実情です。
しかし現場では、今なおこんな状態が続いています。
- 勘と経験に頼った仕入れ
- 担当者の感覚で組まれるキャンペーン
- 結果として、売れ残りや返品、値下げ、そして廃棄へ…
在庫は「未来の売上」ではなく、「目の前のコスト」にもなりうるもの。
動かない在庫は、利益をじわじわと削っていきます。
もはやこれは、「感性」ではなく「データ」に基づいた判断が求められる領域です。
- 「この成分が今、反応を得ている」
- 「この価格帯はリピート率が高い」
- 「この層には、この訴求が刺さる」
こうした意思決定を、過去の実績や行動履歴に基づいて分析し、素早く展開していく──。
それが、今の時代における美容物販経営のスタンダードになりつつあります。
そしてそれは、AIによる分析と可視化によって、すでに実現可能なフェーズに入っているのです。
4. 新規獲得の限界~「売る」から「育てる」への転換点
ここ最近、広告の費用対効果が落ちてきたと感じている美容物販経営者は多いはずです。
SNS広告、インフルエンサーの起用、リスティング広告──あらゆる手法を試しても、「新規が増えない」「売上につながらない」といった声をよく耳にします。
フォロワー数やアクセス数が増えても、
「LTVが上がらない」
「結局、短命顧客しか育たない」
という状態に陥ってしまっている企業も少なくありません。
それは、似たような商品が、似たような訴求で、似たような価格で並んでいるからです。
“見つけてもらった”だけでは、もう選ばれない時代になりました。
だからこそ、いま本当に重要なのは、「リピートにつながる仕組み設計」です。
例えば、美容室やサロンなどに商品を卸す法人営業においては、
- 初回商談時に、商品の取り扱いマニュアルや導入事例を案内
- その後、関連商品の紹介やキャンペーン提案
- さらに、定番化・定期発注の提案や活用ノウハウの共有
といったように、接点から継続取引までを見据えた導線設計が不可欠です。
しかし、これらをすべて手動で管理・実行し続けるのは現実的ではありません。
そこで注目されているのが、AIによる営業支援の仕組み化です。
コリナエでは、以下のような活用が可能です:
- 顧客ごとの商談履歴や反応をAIが記録・整理
- 過去の類似ケースをもとに、次に提案すべき内容をAIが抽出
- 事例紹介・商品資料・提案文章をAIが生成し、担当者をサポート
つまり、営業担当者の記憶や感覚に頼っていた情報を、AIが“活用できる形”に整理し、誰でも再現できる営業活動へと変えてくれるのです。
この仕組みによって、
「思い出したときだけ提案する」のではなく、
「蓄積された履歴とタイミングに応じて、継続的に価値を届ける」法人営業が実現します。
5. ターゲット戦略の混乱~「どっちもやる」経営の難しさ
いま、美容物販市場は明確な二極化が進んでいます。
- 高価格・高付加価値を求める富裕層や意識の高い層
- 手頃さ・手軽さを重視する若年層やコスパ重視層
どちらの市場も無視できないからこそ、多くの企業が「どちらも取りたい」と考えます。
けれど、アプローチの仕方はまったく別物です。
同じ商品でも──
「40代女性には“エイジングケア”として紹介する」
「20代女性には“予防美容”として訴求する」
そんなふうに、“誰にどう届けるか”によって、響き方も売れ方もまったく変わるのが、いまの市場の現実です。
しかし実際には、
- ターゲットごとのPRを細かく分けるには、時間も工数も足りない
- スタッフごとに対応の差が出てしまい、ブランディングがぶれる
- 「同じメッセージを、すべての層に出して終わり」になりがち
という課題を抱えている企業がほとんどです。
まさに、「一律のPRでは誰にも刺さらない」状態に陥っているのです。
そこで、ここでもAIの活用が注目されています。
たとえばコリナエでは、以下のような活用が可能です:
- 過去の提案内容や反応をもとに、ターゲット別の訴求内容を自動で整理・生成
- 顧客の属性や購買履歴に応じて、提案文やPR文章の“書き分け”ができる
- 社内スタッフ間での表現のズレや判断のばらつきを抑え、届ける内容の一貫性を保てる
つまり、「届け方を変えるべき」と分かっていても手が回らなかった部分に対して、
AIが“表現”や“配信の軸”を整理・自動化してくれることで、戦略が実行に移せるようになるのです。
この仕組みによって、「どっちもやる」を現場が無理なく回せるようになれば、
商品価値が“伝わる形”で、正しく届く環境が整います。
「いい商品をつくる」だけでは売れない時代。
“誰に、どう届けるか”までを設計・実行できる仕組みこそが、これからの競争力となります。
表面化しづらい「経営者の本音」
これらの課題は、現場の誰かが「何とかしてくれる」問題ではありません。
なぜなら、ほとんどの判断が「経営レベルの整備と仕組み化」に関わっているからです。
でも、多くの経営者はこの段階で足が止まってしまいます。
- 「忙しすぎて、整理する時間がない」
- 「記録が散らばっていて、過去の施策が追えない」
- 「スタッフの報告も感覚的で、何を基準に判断すればいいか分からない」
- 「言語化が苦手で、人に頼もうとしても正確に伝えられない」
こういった「情報の整理が苦手」「言語化ができない」という無自覚なボトルネックこそが、意思決定のスピードを鈍らせ、現場に負荷をかけている要因です。
感覚的な経営から、“知見が積み重なる仕組み”へ
美容物販業界では、日々の判断や動きが感覚に頼りがちです。
「この投稿、なんとなく反応が良かった気がする」
「たしか前回はこの施策で数字が伸びたはず」
「このキャンペーン、うまくいった…ような…?」
そうした“なんとなく”は、経営初期には武器になります。
けれど、売上や組織が広がってくると、それは再現性を失わせる原因になっていきます。
本来、施策や商談、日々のやりとりの中には、
「判断の軸になる情報」や「次につながる学び」がたくさん詰まっているはずです。
でも、それらは整理されずに流れていき、積み上がらずに消えていく。
「施策は回しているのに、なんだか手応えがない」
「毎月“ゼロから考える”のがしんどい」
そう感じている経営者の多くは、知見が資産として“残っていない”状態に陥っています。
ここで活用されているのが、AI営業支援ツール「コリナイェ」のAI社長機能です。

この機能は、ただの記録や管理ツールではありません。
社内に日々蓄積されている「バラバラな情報」を、AIが記憶・要約・整理し、いつでも引き出せる“知見”として再構成してくれる仕組みです。
たとえば──
- スタッフの日報や商談メモから、共通点や傾向をAIが抽出して可視化
- 「この施策は3ヶ月前にも行われていて、反応は△△でした」といった過去事例の即時参照
- チャットやMTG内容をもとに、判断に必要な要素をAIが要点化
これにより、情報が「残るだけ」でなく、「活きる形」で積み重ねられていきます。
実際に導入した企業では、こんな変化が起きています。
「頭の中にしかなかった“なんとなくの判断材料”が、社内の“再現可能な知見”になった」
「何かを決めるたびに一人で悩んでいたのが、AIが過去の蓄積を提示してくれるから、振り返って判断できるようになった」
忙しさは変わらない。
でも、「次に何をするか」を決める時間は短くなる。
決めたことを「ちゃんと記録して次に活かす」仕組みができれば、経営は自然と積み上がっていく。
「考えること」や「試すこと」を、もっと“資産に変えていく”──
そんな経営のスタイルを、コリナイェは実現します。
現場の声が、経営の“武器”になるようになった

事例 1:サプリメント販売会社経営 Aさん
施策がどんどん増え、「何が成果につながっているのか分からない」という混乱状態だったAさん。
AI社長を導入してからは、施策や会議内容が全て自動で整理・蓄積され、1ヶ月単位でのレビューが明確に。
「感覚で話していたことが、数字と履歴に基づいた“報告”に変わりました。
無駄打ちが減っただけで、かなり売上が安定しました」
PR文の下書きもコリナイェに任せることで、販促にかかる時間が半分以下になったそうです。
事例 2:美容用品販売会社経営 Bさん
BtoB営業のなかで「サロンとのやりとりが属人化している」「過去の対応履歴が分からない」ことが課題だったBさん。
AI社長導入後、顧客別のやり取りや進捗状況が自動で整理され、スタッフも「次にどんな提案をすべきか」が分かるように。
「“私が覚えておく必要がない”というだけで、こんなに頭が軽くなるのかと驚きました。
判断が早くなって、次に進めるスピードが格段に上がりました」
経営者の“脳”の外付けメモリとしてのAI
コリナイェが担うのは、“情報の整理と再利用”です。
経営者の脳内にしかなかったナレッジを外部化し、社内全体の思考資源として共有できるようにする。
人を増やさなくても、業務は整い、生産性は上がる。
「いまのチームで、もっと成果を出す」ための選択肢として、AIの導入はますます加速しています。
仕組みが整えば、経営に“迷い”は減る
美容物販業界は、センスや直感が活きる業界です。
でも、それだけでは売れなくなった時代だからこそ、“仕組み”と“整える技術”が求められています。
やるべきことは山ほどある。
でも、何を優先するかが分かればブレずに進める。
コリナイェは、その道筋をつくるための“実務パートナー”です。
これからの美容物販は、「誰かの経験」に頼るのではなく、「チーム全体で蓄積し、共有できる経営」へと進化していく。
その一歩を、あなたの現場から始めてみませんか?
あなたの営業プロセスに、“積み重ねる仕組み”はありますか?
▶ お問い合わせはこちら